−にゃおんの休日遊筆−
十二国記〜2次作文と2次絵

 驍宗様のお話『我が意違えたもうな』初稿公開日February/12/2005 最新更新日February/24/2005

コンテンツのはじめに・・・
十二国記シリーズは講談社より発刊されている作家/小野不由美氏による一連の作品群です。
*個人サイト『にゃおんの休日』に於けるこのコンテンツは管理人個人が私見/私文を連ねているオフィシャル非公認のファンコンテンツです。
*<<警告>>以下は原作からは異なり、管理人の推測・想像で描かれた2次作場面です。





「其方の従軍は認めて来た。だが今回は私の指示に従ってもらう」
真紅の苛烈な瞳が李斎をピタリと見据えて言い放った。

「主上のお考えは推察致します。隻腕の私では此度の戦陣、群雄に並ぶ事などとうてい適わないと」
唇を薄く引き結び、己が力不足を言葉にする口惜しさに微かに肩が震えた。
驍宗は是とも否とも言わない。
李斎と驍宗の視線は互いを見据えたまま膠着していた。
一度深呼吸する。ゆっくりと目を閉じ、再び目を開いた時は先よりも鋭い視線で見上げた。
「ですが、此度だからこそ、私は共に参りとうございます」
視線が圧し返して来る。徐に言葉が耳に入った。
「泰麒と共に、ここで戦勝の知らせを待っているのが良い」
「いいえ、この凍土に耐え続けた年月、私も瑞州師将軍として任を果たす所存にございます」
「李斎!」
強い呼び掛けは怒気ではなかった。
「其方の覚悟、私の目はごまかせぬぞ」
「・・・」
「其方には長くこの国を見てもらわねばならぬ」
この話はここまで、とでも言う様子で驍宗が踵を返す。
「ならば尚更、ここで待っている訳には参りません」
はたと驍宗の肩が止まる。
「では」
肩ごしに鋭い目線で見つめられ、寒玉の鞘が抜き払われた。
抜き身の剣に引立てられた紅玉の瞳は鮮烈な覇気の光輝を放つ。
「私の剣を止められるか!止めてみよ!ならば、従軍を許す」
「承知致しました。どうぞお試し下さい」
李斎の剣は主の心を映し水鏡の如く迷いなき静謐に佇むかのようであった。

『我が意違えたもうな』−了−

**** **** ****
昨秋から下絵をデスクに奉って「いつか仕上げよう!」と時節を待っておりました。
何と言っても描画技術が追い付かない。・・・開き直りました。
描かなきゃ何時まで経っても出来ません。ということで、奇しくもヴァレンタイン時期のUPとなりました。

ま、この2人は『剣で語り合う』ということで良し♪

もう今回の絵はトーン使い処がありませんでした。背景にもチャラいトーンは全然合わない。
驍宗様に70線10%を貼り込んでトーン作業終了・・・。
(それであのグレーの意味不明ヒョロ線は何よ?ってツッコミ無しで)

驍宗様と李斎の再開場面通り越して、白圭宮奪還前日を書きました。
時間軸を行ったり来たりさせて戴きます。
なんせ今回もうとにかくこの2人の剣戟が描きたかったんです。
(とは言うものの、李斎の右腕・・・描くの辛かったです)

★『我が意違えたもうな』絵と文セットで持ち出しフリーとさせて戴きます。ヴァレンタイン企画???
☆拙作ですがお気に召しましたらお持ち帰り下さい。絵はオンマウスで科白付きです。
★HomePageをお持ちの方で掲載頂けるという場合はご連絡頂けましたら是非に遊びに参りたいと思います。
☆驍宗様カムバーック!と共に叫びましょう♪
----
反則ですね、、、本文最後の1行改訂しました。申し訳ありません。February/14/2005

----
驍宗李斎の大人の絆を妄想する一助として戴きたく『当作品は持ち出し何時でもOK』です。

【ホントは行間に現したかったワタシの妄想】
白圭宮奪還戦前日、李斎の決意は揺らぎない。しかしそれは戴国の為、己が身を王の盾とするものであった。
李斎は唯庇護し傍に置く女ではない。生きうる限り武人で在り続けるだろう。
素早く展開する接近戦に特化して鍛え込んだ剣技を驍宗も見守ってきた。
あと、白圭宮奪還戦で彼女の弱点になるのは何か?互いに交わす言葉は不要。
「私の剣を止められるか?」
明日、戦に臨む李斎へ課した最後の関門である。

こういう補足(うぉーん「言い訳?」)なしで伝わる筆力を身に付けたいなぁとワタシは頑張ります。February/24/2005

 || >>NEXT
(C) にゃおん 2005 (禁無断転用)

TOP
SITE MAP
にゃおんの休日掲示板